退職したいけど言い出せない――あなたが気になっているのは、どんなことですか?

退職したい気持ちはある。それなのに、上司を前にすると言い出せない。「今日こそ伝えよう」と思いながら、何日も過ぎてしまう。

退職を伝えるときに気になるのは、言い方だけではありません。伝えた後の上司の反応、同僚との関係、残った仕事。その先が見えないために、切り出せないこともあります。

自分が何を気にしているのか、次のような場面から考えてみてください。

1.上司に怒られそうで怖い

普段から厳しく叱られたり、機嫌によって態度を変えられたりしている。「辞めたい」と言えば、何を言われるか分からない。

退職を決めていても、責められる場面を想像すると、言葉が出なくなることがあります。

2.同僚に仕事を押し付けるようで申し訳ない

ただでさえ人手が足りず、みんな忙しく働いている。自分が辞めれば、残る人の負担が増えてしまう。

一緒に苦労してきた同僚だからこそ、「自分だけ抜けていいのか」と考えてしまいます。

3.お世話になった人を裏切る気がする

採用してくれた上司、失敗したときに助けてくれた先輩。感謝している相手に、退職をどう伝えればよいのか分からない。

「これからも期待している」と言われるほど、辞めたい気持ちを伝えにくくなることもあります。

4.入社したばかりで言いにくい

まだ仕事を教わっている途中なのに、辞めたいと思っている。「せっかく教えたのに」「もう少し続けてから考えて」と言われそうで切り出せない。

採用や教育に時間をかけてもらったことが、申し訳なさにつながる場合もあります。

5.自分が抜けた後、仕事が回らなくなる

担当業務を分かっている人がほかにいない。長く担当してきた顧客もいる。後任が決まる気配もない。

「この仕事が終わってから」と待つうちに、次の仕事が入り、辞める時期を決められなくなってしまいます。

6.退職まで職場に居づらくなりそう

伝えた後も、しばらくは同じ職場で働くことになる。冷たくされたり、無視されたりしたら耐えられるだろうか。

以前、辞める人への態度が変わったのを見ていると、自分も同じ扱いを受けるのではないかと心配になります。

7.本当の退職理由を話せない

辞めたい理由が、上司の言動や会社のやり方への不満にある。正直に言えば揉めそうだけれど、別の理由を言っても納得してもらえる気がしない。

理由を詳しく聞かれたらどう答えるか。それが決まらず、伝えること自体を先延ばしにしてしまいます。

8.いつ、どこで切り出せばよいか分からない

上司はいつも忙しそうで、周囲にはほかの社員もいる。二人で話す機会がなく、時間を取ってもらう一言さえ言いにくい。

話す内容は決まっていても、最初のきっかけをつかめない場合があります。

9.引き留められたら断れそうにない

「あと3か月だけ」「あなたがいないと困る」と頼まれると、断れる自信がない。待遇の改善や異動を提案されたら、返事に困りそう。

自分の意思を押し通す場面が苦手で、話し合いを始めることにためらいを感じます。

10.辞めたいけれど、まだ迷いがある

今の職場を離れたい一方で、収入や次の仕事が心配。条件が変わるなら、残ってもよいかもしれない。

この場合は、伝え方より先に、何が変われば続けられるのか、それでも辞めたいのかを考える必要があります。

言い出せない理由によって、準備することは変わります

上司が怖い人と、同僚への申し訳なさを感じている人では、必要な準備は同じではありません。理由がいくつも重なっている場合もあります。

「うまい言い方」を探す前に、退職を伝えたら何が起こると思っているのか、その中で何が一番気になるのかを考えてみてください。そこが分かると、伝える相手や方法、あらかじめ考えておく返答も具体的になります。

人生相談坂井事務所では、人事・労務約20年の経験をもとに、退職を伝える準備や、会社の反応に応じた対応について相談を受けています。

一人では考えが進まないときは、LINEやお問い合わせフォームから簡単な相談内容をお送りください。個別相談は1時間5,500円です。